大学病院で受け取った「辻堂犬猫病院からの紹介状」に信頼を読み取った。

河野 正太獣医師

再生医療研究で博士号取得。大学での助教経験が今に活きる

学部生4年から在籍した研究室で、主な研究分野である心臓病や腎臓病に興味を持ち大学院に進学しました。大学院では、共同研究先の日本大学医学部のラボに所属し、猫の再生医療に関する研究成果をまとめ博士号を取得しました。このときに得た経験や能力を活かしたいと思い再生医療関連の研究機関での就職先を探しました。
その後、自治医科大学で助教として他大学の研究グループとの共同研究をコーディネートする機会を得ました。研究者間の意見を尊重しながら各人の専門能力を最大限に発揮し一つの目標を達成するという経験は、現在の動物病院においても活きていると思います。それぞれの獣医師に得意な分野があり、難しい病気を抱える症例については相談して治療に当たっています。また、研究者としてのキャリアを通じて得た信頼できるエビデンスを提供できること、コミュニケーションやプレゼンテーションの能力も診療に活きていると思います。

「辻堂犬猫病院からの紹介状」から信頼を感じた

私は学生の頃から毎日のように大学病院での診療を手伝っていました。地域の動物病院では手に負えないような難しい病気を患う動物が、全国から紹介状をもって来院されます。この紹介状の内容や書き方には紹介元の動物病院の特性がよく反映されます。その中でも当院から送られていく紹介状を見て、するべき適切な検査を実施し目的を持って大学に紹介していると感じ、それが「患者さんをしっかり診ている病院」という印象として残っていました。就職活動の中、当院を実習見学し、イメージ通りの病院だと思い就職を希望しました。親しい友人が当院で働いていたということも要因の一つでした。

獣医師としての成長できる魅力あふれる環境

当院で働く魅力は、大きく挙げると3点あります。まず、専門分野の知識・経験が突出した獣医師がいることです。特に腫瘍科、整形外科、循環器科について、診療で困ったことに対し、いつも的確なアドバイスをいただき、助けてもらっています。そして、飼い主様の治療意識が高いことも魅力です。我が家の一員という意識が強く、検査や治療について最善の選択をしたいと希望する方が多いと感じます。その期待に応えられるように常に知識をアップデートする必要がありますが、それだけ使命感もあり、モチベーションを高く持つことができます。また、1日の診療数が多いため、様々な症例を見ることもできます。土地柄から大型犬を飼育しているご家庭が多く、大型犬の診療件数は他の病院に比べてかなり多いのではないかと思います。

がん治療をブレイクスルーする方法を考案中

自分で診察・手術をする以外に、他の獣医師の処置等を手伝い、その中で勉強させてもらうというのはおそらくどの勤務獣医師も同じだと思います。それに加え、未だ解明されていない病態や治療法を確立するために調査・研究して、情報発信し社会貢献することも目標としています。また、がんを患う動物を救うためにブレイクスルーできるような治療方法を堀先生と一緒に計画しています。研究者として得た知識や経験、大学とのコネクションを活用したいと考えています。
妻も獣医師なので、将来は2人で開業したいと考えています。当院のような大きい病院に育てられるかわかりませんが、小さくても同じように丁寧な診療を提供できるような病院にしたいです。難しい症例については、当院の先生に相談し助言をもらい、セカンドオピニオンとして紹介したいと考えています。

強みを伸ばすことも、弱みを克服することも可能

当院では幅広い症例を勉強することができ、専門分野に精通した獣医師が多数いるため得意分野を伸ばすことも、苦手分野を克服することもできます。自身も臨床経験ゼロの状態で当院に入社し、数えきれないほどの成長ができました。苦手意識を持っていた病気でもちゃんと勉強したら、「これは面白いじゃないか」という閃きのような体験をよくしています。病院側が大学病院や二次診療病院への研修も支援しており、勤務医の働き方に応じて柔軟に対応してくれます。